「ウェブ解析士はいらないと言う人もいるけど、取得するメリットはあるの?」
読者の皆さんの中には、ウェブ解析士の取得の必要性について疑問を持っている人もいるかもしれませんが、ウェブ解析士はウェブを体系的に学びたい人におすすめの資格です。
本記事では、ウェブ解析士のメリット・デメリットや、資格取得をおすすめできる人、試験内容や体験談を含めた学習方法、類似資格の比較など、具体的な情報をもとに現役の上級ウェブ解析士である筆者が解説します。
本記事をご覧いただくことで、ウェブ解析士の資格取得が役に立つのか判断できるようになり、キャリアアップの参考になるでしょう。
福本 拓己
上級ウェブ解析士
ウェブ解析士とは?
ウェブ解析士は、一般社団法人 ウェブ解析士協会が運営する民間資格で、ウェブサイトのアクセスデータを分析し、その結果に基づいてウェブサイトの改善や運営を最適化する基礎的な知識が身に付きます。
ウェブ解析士協会の公式サイトでは、下記の内容で説明されています。
アクセス解析をはじめとしたウェブ解析データを活用し、デジタルマーケティングを通して事業の成果を導く人材、それがウェブ解析士です。
引用元:ウェブ解析士とは|一般社団法人 ウェブ解析士協会
ウェブ解析士は、ウェブ解析スキルを身につけ、データを読み取り、正しい判断ができるスキルを習得することを目標としています。
- 上級ウェブ解析士との違い
- ウェブ解析士マスター
- ウェブ解析の必要性
ここからは、上記3点について解説します。
上級ウェブ解析士との違い
上級ウェブ解析士は、ウェブサイトの分析と改善を目的とした解析レポート作成など、実績的課題を通じて、ウェブマーケティングの応用知識を会得し、企業の課題解決に貢献できる資格です。
ウェブ解析士と上級ウェブ解析士の違い | ||
---|---|---|
項目 | ウェブ解析士
| 上級ウェブ解析士 |
受験料 | 17,600 円(税込) | 88,000 円(税込) |
レポート課題 | なし | 事前課題・修了レポートあり |
オンライン試験 | あり | あり |
筆者も上級ウェブ解析士を取得していますが、企業の課題解決のために、GA4を使用するウェブ解析や事業内容改善提案など、実践的な課題があり、知識の習得だけでなく、実務レベルの活用を目指す人におすすめできる資格です。
上級ウェブ解析士について詳しく知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
ウェブ解析士マスター
ウェブ解析士マスタは、ウェブ解析士の最上位資格です。ウェブ解析士協会が運営する講座の講師として登壇可能であり、ウェブ解析士協会会員の模範である事が求められます。
ウェブ解析士マスターの概要 | |
---|---|
項目 | ウェブ解析士マスター |
受験料 | 440,000 円(税込) |
レポート課題 | マクロ解析・ミクロ解析レポートあり |
オンライン試験 | ロールプレイ形式の試験あり |
筆者は取得しておりませんが、上級ウェブ解析士の資格取得の際にお世話になった現役のウェブ解析士マスターから、どのような人におすすめできる資格かお話しを頂きましたので、ご紹介します。
現役のウェブ解析士マスターの声
「ウェブ解析士協会の講座に講師として登壇し、様々な受講生の資格取得サポートができるので、ウェブ解析士マスターを取得して良かったと思っています。ただし、受験料も高額でレポート課題に取り組む時間も必要なので、強い希望が無ければ、上級ウェブ解析士の取得で充分ですよ。」と、おっしゃっていました。
ウェブ解析の必要性
近年、ウェブ解析の必要性が高まっています。
上記の「令和2年版 情報通信白書|総務省」の「データを活用している業務領域」を確認すると、「経営企画・組織改革」、「製品・サービスの企画、開発」、「マーケティング」といった領域でウェブデータが活用されていることが分かるでしょう。
これらの領域でウェブデータを活用している企業は、大企業で約9割、中小企業でも半数を超えています。ウェブデータを活用するためには、ウェブ解析は非常に重要です。
ウェブ解析を行うことで、以下のようなことが分かります。
- どんなユーザーか
- いつウェブサイトを閲覧したか
- どのウェブページから流入してきたか
- どのような目的があるか
- どんな手段を使っているか(PC・スマートフォン)
企業がターゲットにしたいユーザーの行動を分析し、売上を向上させるためのウェブマーケティング施策に活かせるため、ウェブ解析は重要です。
いらないと言われるウェブ解析士取得のメリット3選
「ウェブ解析士の概要は分かったけど、資格取得のメリットは何があるの?」
ウェブ解析士の資格取得が自分のキャリアアップに必要かどうか検討するために、疑問に感じる人もいるでしょう。
ここからはウェブ解析士資格取得のメリット3選を解説します。
- 体系的に学べる
- 信頼性につながる
- ウェブ解析士協会の特典を受けられる
体系的に学べる
ウェブ解析士の資格取得のメリットの1つめに体系的に学べることが挙げられます。
なぜなら、ウェブ解析士の試験範囲は、アクセス解析、行動解析、コンバージョン解析、SEO対策、データ分析など、ウェブ解析に必要な知識を網羅しているからです。
独学で学ぶことも可能ですが、体系的に学ぶには時間がかかり、偏った知識になる可能性もありますが、公式テキストや講座を利用することで、効率的に必要な知識を習得できます。
また、毎年フォローアップテストがあるため、常に最新のウェブ解析の知識を学べるでしょう。
信頼性につながる
ウェブ解析士の資格取得のメリットの2つめに信頼性につながることが挙げられます。
なぜなら、ウェブ解析士資格は、ウェブ解析の知識とスキルを証明するものだからです。企業やクライアントに対して、自身のスキルを客観的に示せるでしょう。
フリーランスのウェブマーケターの知人数名からも、「ウェブ解析士を取得したことで、初案件を獲得するきっかけになった」と声があったので、フリーランスとして働きたい人も、ぜひ参考にしてください。
ウェブ解析士協会の特典を受けられる
ウェブ解析士の資格取得のメリットの3つめに、ウェブ解析士協会の特典を受けられることが挙げられます。
ウェブ解析士協会員の特典 | |
---|---|
公式テキスト配布 | 公式テキストを毎年無料でPDFダウンロード可能 |
無料セミナー | ウェブ解析に関する無料セミナーが定期的に開催 |
交流イベント | 他のウェブ解析士と交流できるイベントが開催 |
上記の特典内容が示す通り、資格取得後も継続してウェブマーケティング全般を学びたい人にとって、ウェブ解析士は価値のある資格です。
ウェブ解析士はいらない?デメリット3選
「ウェブ解析士はいらない!と言われる理由、デメリットが知りたい」
ウェブ解析士の資格取得メリットをお伝えしましたが、もちろん、「ウェブ解析士はいらない」と言われる理由もありますので、デメリット3選を解説します。
- 年会費がかかる
- 国家資格ではない
- 資格だけでは役に立たない
デメリットを理解したうえで、ウェブ解析士を取得する価値があるのか、判断してください。
年会費がかかる
ウェブ解析士のデメリットの1つめとして、資格維持には、年会費がかかることが挙げられます。
ウェブ解析士の資格維持には年会費がかかる | ||
---|---|---|
年度 | 年会費 | 支払い方法 |
資格取得初年度 (初めて会員になった年) | 免除 | 免除 |
資格取得翌年度以降 | 6,600 円(税込) | クレジットカードor銀行振り込み |
ウェブ解析士を初めて取得した人は年会費が免除となり、翌年度から支払いとなりますが、2024年度より変更で、資格喪失後に再度取得した人は、年会費の免除はありませんので、ご注意ください。
ウェブ解析士の年会費は安い金額ではないので、資格取得後も継続してウェブマーケティング全般を学びたいと考えていない人にとっては、ネックになるでしょう。
国家資格ではない
ウェブ解析士のデメリットの2つめとして、ウェブ解析士は民間資格であり、国家資格ではないことが挙げられます。
下記の表は国家資格、公的資格、民間資格を比較したものです。
国家資格・公的資格・民間資格の比較 | |||
---|---|---|---|
項目 | 国家資格 | 公的資格 | 民間資格 |
認定機関 | 国 | 国・地方公共団体 | 民間団体等 |
代表的な資格 | 医師・弁護士・公認会計士 | 教員・簿記・介護士 | 秘書検定・TOEIC等 |
知名度 | 高い | 高い資格もある | 低い資格もある |
就職・転職への有利性 | 高い | 高い資格もある | 低い資格もある |
民間資格であるウェブ解析士は、国家資格と比べて知名度が低いので、ウェブ解析に詳しくない企業、ウェブ解析士の資格について知らない採用担当者から、資格の価値を理解してもらえない可能性があります。
資格だけでは役に立たない
ウェブ解析士のデメリットの3つめとして、資格だけでは役に立たない可能性が挙げられます。
なぜなら、ウェブ解析士の資格自体はウェブ解析の知識とスキルを身につけるために役立ちますが、実務経験がなければ単なる資格保持者にとどまってしまう可能性があるからです。
実際のウェブ解析業務では、データの解釈や施策立案など、経験に基づくノウハウとコミュニケーション能力が不可欠であるため、資格だけでは実務に直結しない場合があるでしょう。
そのため、ウェブ解析士の資格取得後も継続してウェブ解析について学ぶこと、クライアントへの改善提案をするコミュニケーション能力向上が必要なので、上級ウェブ解析士の資格取得まで目指すことをおすすめします。
いらないと言われるウェブ解析士が活かせる業界や職場
「実際に、ウェブ解析士の資格が活かせる業界や職場はあるの?」
ウェブ解析士の資格取得が自分のキャリアアップにつながるのか、疑問に感じる人もいるでしょう。
結論としては、ウェブ解析士の資格が活かせる業界や職場があります。
ウェブ解析士の資格が活かせる業界や職場がある理由を下記の流れに沿って順番に解説します。
- ウェブ業界
- 知識・スキルが活きる職場
- 年収や求められる経験
ウェブ業界
ウェブ業界はウェブ解析士の資格が活かせる業界です。
なぜなら、ウェブ解析は、ウェブサイトやアプリケーションの利用状況やユーザーの行動を分析することが中心となるため、ウェブ関連の企業や組織で需要があるからです。
上記の「IT人材需給に関する調査(概要)|経済産業省」の「IT人材の不足数(需要)に関する試算結果」を確認すると、今後のITニーズの拡大に対して、人材不足が予測されるので、ウェブ業界へのキャリアチェンジや、キャリアアップのチャンスは充分にあるでしょう。
知識・スキルが活きる職場
ウェブ解析士の知識・スキルが活きる職場の代表例として、下記の会社があります。
知識・スキルが活きる理由 | |
---|---|
ウェブマーケティング会社 | ウェブマーケティング会社では、データ分析力と戦略立案力が求められるので、ウェブ解析士の知識とスキルが不可欠です。顧客ウェブサイトの分析、ユーザー行動の理解、マーケティング施策の立案と効果測定において、専門性を発揮できます。 |
広告代理店 | 広告代理店では、クライアントのウェブサイトを分析し、広告の効果を最大化するための施策を提案・実行するスキルが必須なので、ウェブ解析士の知識が活きます。 |
ECサイト運営会社 | ECサイトでは、顧客の購買行動を分析し、サイト改善やマーケティング施策の立案に役立てるためにウェブ解析が活用されています。ウェブ解析士の知識は、商品ページやカート周りの改善、顧客導線の最適化など、コンバージョン率向上に貢献できるでしょう。 |
上記の会社以外にも、ウェブサイトを運営する企業であれば、ウェブ解析士の知識とスキルを活かせます。
年収や求められる経験
上記の「job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET)) | 厚生労働省」によると、ウェブマーケティング就業者の平均年収は約630万円と、全職種全体の平均年収である約436万円よりも高い水準です。
年収は、職種、経験、スキル、勤務地、企業規模、業界などの様々な要素によって影響を受けます。ウェブマーケティング業界で年収アップを目指すには、経験を積む、スキルを磨く、資格を取得する、フリーランスになる、転職するなどの方法があります。
ウェブマーケティング就業者が年収アップのために、求められる経験は下記の内容です。
- ウェブマーケティング知識(SEO、SEM、リスティング広告など)
- アクセス解析ツール経験(Google Analytics、Adobe Analytics等)
- ウェブサイト運営経験
- プログラミング経験(HTML、CSS、JavaScriptなど)
ウェブ解析に興味がある方は、積極的に経験を積み、スキルを磨き、資格取得をすることで、より高収入を目指せるでしょう。
いらないと言われるウェブ解析士をおすすめできる人3選
「ウェブ解析士をおすすめできる人はどんな人なの?自分が当てはまるか知りたい」
ウェブ解析士の資格取得をおすすめできる人は下記の3選に当てはまる人です。
- ウェブ業界に転職・ウェブ担当に異動した人
- 会社から資格取得を推奨されている人
- 上級ウェブ解析士を取得予定の人
それでは、ウェブ解析士をおすすめできる人を順番に解説します。
ウェブ業界に転職・ウェブ担当に異動した人
ウェブ業界に転職したり、会社内でウェブ担当に異動した場合、ウェブ解析の知識を身につけることで業務に役立ちます。
アクセス解析、マーケティング分析など、ウェブサイトの改善に生かせる知見が得られるので、データ分析に基づいた意思決定が求められる場合、ウェブ解析士の知識は大きな武器となるでしょう。
会社から資格取得を推奨されている人
会社からウェブ解析士の資格取得を推奨されている場合は、積極的に取得することをおすすめします。
なぜなら、会社は従業員のスキルアップを支援することで、業務効率化や従業員の満足度向上を目指しており、ウェブ解析士の資格取得は、会社からの評価向上にもつながる可能性があるからです。
また、本来なら自分で支払う受験料金を会社が負担してくれるので、経済的メリットも大きいでしょう。
上級ウェブ解析士を取得予定の人
上級ウェブ解析士を取得予定の人は、先にウェブ解析士の資格取得が必須です。
なぜなら、上級ウェブ解析士の資格を取得するには、上級ウェブ解析士認定講座を受講する必要がありますが、受講するには、ウェブ解析士の資格保有者でなければならないからです。
つまり、ウェブ解析士の資格取得は、上級ウェブ解析士の資格を取得する手段であり、キャリアアップへの第一歩となります。
現在、ウェブ解析士認定試験合格者に、「上級ウェブ解析士認定取得支援キャンペーン」として、上級ウェブ解析士認定講座費用が8,800円割引されるクーポンがプレゼントされています。
(2024年09月時点)
参考:[上級ウェブ解析士認定取得支援キャンペーン]|一般社団法人 ウェブ解析士協会
通常よりお得に受講できるので、ウェブ解析士の資格取得へのチャレンジがおすすめです。
ウェブ解析士を取得するまでの3ステップ
「ウェブ解析士の資格を取得するには、どう手順を踏めばよいの?」
読者の皆さんの中には、ウェブ解析士の資格取得にチャレンジしたいが、資格取得までの手順がわからず、悩んでいる人もいるでしょう。
ウェブ解析士の資格取得までの流れは下記の3ステップです。
- 公式テキストを購入する
- ウェブ解析士認定講座を受講する
- ウェブ解析士認定試験を受験する
それでは、ステップごとに解説します。
公式テキストを購入する
ウェブ解析士の資格を取得するには、公式テキストを購入する必要があります。
なぜなら、ウェブ解析士認定試験は公式テキストの中から出題されるため、テキストを使った学習が必要であり、試験の際に持ち込みが可能だからです。
公式テキスト | |
---|---|
購入代金 | 4,400 円(税込) |
形式 | PDF(電子版) |
ダウンロード可能回数 | 2回 |
ウェブ解析士協会の公式サイトでは、下記の内容で説明されています。
DF版のテキストは試験時に持ち込み可能です。
引用元:試験時、PDF版テキストの持ち込みは可能ですか?|一般社団法人 ウェブ解析士協会
また、オンデマンドにて印刷されたテキストや、講座において講師から提供された資料、ご自身でまとめた資料もご利用いただけます。
但しデバイスでの試験中のインターネット検索などは原則不可となります。
このように、ウェブ解析士認定試験当日の公式テキストの使用は、カンニングになりませんので、ご安心ください。
ウェブ解析士認定講座を受講する
次にウェブ解析士の資格を取得するステップとして、ウェブ解析士認定講座の受講があります。
ただし、ウェブ解析士認定講座の受講は任意のため、受講しなくても、ウェブ解析士の資格を取得することは可能です。
ウェブ解析士認定講座 | |
---|---|
項目 | ウェブ解析士認定講座
|
受講料 | 11,000 円(税込) |
講座時間 | 2〜5時間 |
開催場所 | オンラインのみ |
注意点 | 開催する講師によって内容、講座時間が異なる事前に公式テキストで予習が必要 |
メリット | 受講者限定で、認定試験と同じシステムで模擬試験を受けられる |
実際にウェブ解析士認定講座を受講した筆者の意見としては、ウェブ解析士認定試験の対策目的で受講するよりも、講座の講師は、ウェブ解析士マスターを取得しているウェブ解析のスペシャリストなので、実務に関わる知識を得たり、現場の声を聞く機会と捉えて活用することをおすすめします。
講座内で公式テキストの内容に沿った問題演習に取り組む時間があり、試験対策の観点において、自分の学習進捗を確認ができました。
受講者限定で利用できる模擬試験も、「本番の認定試験と同じシステム」を使用しており、試験に慣れることができ、試験対策として有効だったので、おすすめです。
ウェブ解析士認定試験を受験する
最後にウェブ解析士の資格を取得するステップとして、ウェブ解析士認定試験の受験があります。
ウェブ解析士認定試験 | |
---|---|
項目 | ウェブ解析士認定試験
|
受験料 | 17,600 円(税込) |
準備する物 | GmailまたはGoogleアカウントに紐づいたメールアドレス 通信環境、PC、公式テキスト(PDF) |
開催場所 | オンラインのみ |
注意点 | 受験を申し込みする際に、Googleアカウントがない場合、 受験料を支払いしても、受験できず、不合格になる可能性あり |
再受験 | 再試験は不合格日より14日以降に受験可能 初回試験と同じ年度内(1〜12月)に、再試験(2回目以降)が適用 |
再受験料 | 12,100 円(税込)※割引クーポン適用時 |
ウェブ解析士認定試験に合格後、試験合格のオープンバッジとウェブ解析士認定証が発行されます。
オープンバッジは、学習やスキル、経験などを証明するデジタルバッジです。
オンラインで発行・共有でき、ブロックチェーン技術を用いて発行され、改ざんも困難なため、信頼性の高い証明手段として注目されています。
オープンバッジは、履歴書や職務経歴書に添付し、自分のスキルや経験をアピールできる名刺になるので、就職活動、転職活動に有効です。
ウェブ解析士認定試験の受験は、ウェブ分析の専門知識を身につけ、キャリアアップするチャンスなので、ぜひチャレンジしてください。
ウェブ解析士認定試験内容と難易度
「ウェブ解析士認定試験の試験内容と難易度は、未経験者がチャレンジできるレベルなの?」
ウェブ解析士認定試験の受験にチャレンジしようと考えている読者の皆さんの中には、疑問に感じる人もいるでしょう。
ウェブ解析士の認定試験は、未経験者でも合格できる試験内容と難易度です。
- 試験内容
- 難易度・合格率
ここからは上記2点について順番に解説します。
試験内容
ウェブ解析士認定試験は、下記の試験内容です。
ウェブ解析士認定試験の内容 | |
---|---|
試験時間 | 90分 |
問題数 | 50問 |
回答形式 | 4択形式 |
合格基準 | 公開されていない |
試験結果の確認方法 | 試験終了後の画面で確認可能 |
持ち込み可能な物 | 公式テキスト、ウェブ解析士認定講座のスライド、計算機 |
試験の問題は、公式テキストの第1章〜8章からランダムで出題され、基礎問題(公式テキストの理解度を確認する問題)7割、応用問題(実践的な内容に近い問題)3割の比率で構成されます。
合格基準を非公開にしている理由は、ウェブ解析士協会の公式サイトによると、ウェブ解析士認定試験の目的が合格ではなく、ウェブマーケティングの知識を習得し、実務に役立てることが目的としているので、合格基準を公開して、合格点を目標とすることを懸念しているためです。
公式テキストを使用した独学での学習で合格することは可能ですが、独学だけでは不安を感じる人や、一発合格する確率を上げたい人は、ウェブ解析士認定講座を受講しましょう。
なぜなら、本番の認定試験と同じく、試験時間90分、問題数50問、4択での回答形式で実施される模擬試験と、各章ごとの演習問題で復習して効率的に学習できるからです。
難易度・合格率
ウェブ解析士認定試験の難易度の結論としては、学習時間を確保し、継続して勉強した場合は、難しい資格ではないでしょう。
なぜなら、ウェブ解析士協会の公式サイトに掲載されているデータによると直近の合格率は78%と高い数字が出ているからです。
ウェブ解析士認定試験の難易度 | |||
---|---|---|---|
項目 | 2024年8月 | 2024年9月 | 2024年10月 |
認定講座受講者数 | 144人 | 94人 | 142人 |
認定試験受験者数 | 579人 | 232人 | 298人 |
合格者数 | 515人 | 205人 | 234人 |
合格率 | 88% | 88% | 78% |
しかし、公式テキストが改訂される前の2022年12月の合格率は55%であり、高い数字ではありませんでした。
毎年カリキュラムの内容が更新され、12月中旬〜下旬に新しい公式テキストが発売、翌年1月以降の試験内容も改訂されるため、今後、ウェブ解析士認定試験の難易度は高くなり、資格取得が難しくなる可能性もあります。
ウェブ解析士の資格取得に興味がある人は、資格取得が難しくなる前に、チャレンジしましょう。
【体験談あり】ウェブ解析士の勉強方法と学習時間
「ウェブ解析士の資格を取得するための勉強方法は何があるの?」
「ウェブ解析士の資格取得までに、必要な学習時間はどれくらいかかるの?」
読者の皆さんの中には、ウェブ解析士認定試験の受験にチャレンジするにあたって、疑問に感じる人もいるでしょう。
- テキストやオンライン講座を使った勉強方法
- 資格取得までに必要な学習時間
ここからは筆者が実際に取り組んだ勉強方法と学習時間を解説します。
テキストやオンライン講座を使った勉強方法
ウェブ解析士認定試験の勉強方法は、公式テキストでの学習、ウェブ解析士認定講座の受講、問題集での復習があります。
いずれの方法も体験した筆者のおすすめの勉強方法は、公式テキストを100%理解しようとせずに、まずは1〜8章まで全て読んで目を通した後、ウェブ解析士認定講座を受講し、受講者限定の模擬試験での復習、ウェブ解析士認定講座を受講しない場合は、問題集を購入して復習を繰り返すことです。
なぜなら、公式テキストは全ページで443ページあり、全てを理解するには時間が掛かりますが、試験に持ち込みでき、暗記する必要がなく、模擬試験か問題集のいずれかで、試験問題を繰り返し解いて理解を深めて自信をつけてから、受験することが合格の近道だからです。
筆者おすすめの勉強方法2パターン | ||
---|---|---|
項目 | 公式テキスト+ウェブ解析士認定講座 | 公式テキスト+問題集を購入 |
テキスト | 4,400 円(税込) | 4,400 円(税込) |
講座・問題集 | 11,000 円(税込) | 2,860 円(税込) |
合計金額 | 15,400 円(税込) | 7,260 円(税込) |
メリット | 模擬試験を受けられる | 講師に質問できる手軽に学習できる費用が安い |
デメリット | 問題集に比べて費用が高い | 講師のサポートがない |
筆者は公式テキストの各章ごとに復習して進め、ウェブ解析士認定講座の受講後、問題集を購入して復習に取り組み、多くの時間とお金を使い周り道をしました。
読者の皆さんは、筆者の失敗を繰り返さず、おすすめの勉強方法で時間を短縮してください。
問題集を購入するとウェブアプリの問題集が特典として付き、通勤時間でも手軽に勉強できるので、ウェブ解析士認定講座を受講しない人には、試験対策として購入をおすすめします。
【2024年版 ウェブ解析士認定試験 公式問題集】の購入はこちら
資格取得までに必要な学習時間
資格取得のハードルの1つとして、資格取得までに必要な学習時間があります。
ウェブ解析士協会の公式サイトに掲載されている学習目安時間によると、資格取得までに必要な学習時間は、未経験者で40〜60時間、ウェブ業界経験者で15〜30時間です。
公式テキストを読み込んだ後にウェブ解析士認定講座を受講、さらに問題集を購入して復習を繰り返した筆者としては、未経験者で資格取得までに必要な学習時間は60〜70時間、未経験者が筆者のおすすめの勉強方法を実施した場合の学習時間は30〜40時間と考えます。
資格取得までに必要な学習時間 | ||
---|---|---|
項目 | 筆者の体験した学習時間 | 筆者のおすすめの勉強方法を実施した学習時間 |
未経験者 | 60〜70時間 | 30〜40時間 |
筆者の体験した学習時間とおすすめの勉強方法を実施した学習時間が大きく異なる理由としては、公式テキストの読み込みに使う時間が違うためです。
学習する際のポイントとしては、平日の通勤時間に公式テキストのインプットをメインで行い、終業後の時間で演習問題を繰り返し解き、土日で模擬試験または、問題集を1週してアウトプットをメインで行い、わからない部分を減らしていくことです。
筆者のおすすめの勉強方法を実施して、資格取得までに必要な時間を30時間と仮定した場合、平日に1時間ずつ、土日に5時間ずつ学習時間を確保できれば、2週間でウェブ解析士の資格取得できる可能性があります。
資格取得までの期間が短くなれば、モチベーションを失う心配もないでしょう。
ぜひ、ウェブ解析士認定試験の受験にチャレンジしてください。
ウェブ解析士がいらない場合の類似資格3選
「ウェブ解析士の類似資格と比較してから受験を検討したい」
「費用がかかるから、ウェブ解析士はいらないんじゃない?」
読者の皆さんの中には、ウェブ解析士の資格取得が本当におすすめなのか、疑問に感じている人もいるでしょう。
類似資格と比較しても、ウェブ解析士の資格取得がおすすめです。
- Webアナリストとの違い
- GAIQとの違い
- ネットマーケティング検定との違い
ここからはウェブ解析系の資格3選を比較して、ウェブ解析士の資格取得がおすすめな理由を解説します。
Webアナリストとの違い
ウェブ解析士がいらない場合の類似資格1つめはWebアナリストです。
Webアナリストは、Google Analytics 4(GA4)を体系的に学べる民間資格で、一般社団法人である日本Web協会が運営しています。
Webアナリストとウェブ解析士の違い | ||
---|---|---|
項目 | Webアナリスト | ウェブ解析士 |
受験料 | 17,600 円(税込) | 17,600 円(税込) |
講座受講 | 任意 | 任意 |
受講料 | 22,325 円(税込)試験込み | 11,000 円(税込)講座のみ |
合格率 | 約80% | 91% |
試験会場 | 指定会場 | オンライン |
試験時間 | 80分 | 90分 |
問題数 | 70問 | 50問 |
回答形式 | 4択形式 | 4択形式 |
試験結果の確認方法 | 試験終了直後に確認可能 | 試験終了直後に確認可能 |
Webアナリストの資格取得は、ウェブ業界の未経験者ではなく、経験者でGoogle Analytics 4(GA4)のみ学びたい人や、ウェブ解析士を取得した人が、次に学ぶべきか検討する資格です。
GAIQとの違い
ウェブ解析士がいらない場合の類似資格2つめはGAIQです。
GAIQは、Google Analytics(UA)の習熟度を図る民間資格で、Googleが運営しています。
GAIQの特徴 | |
---|---|
受験料 | 無料 |
難易度 | 未経験者〜中級者向け |
試験会場 | オンライン |
試験時間 | 90分 |
問題数 | 70問 |
回答形式 | 4択形式 |
試験結果の確認方法 | 試験終了直後に確認可能 |
GAIQの代わりに、Google Analytics 4(GA4)を体系的に学べる民間資格で、Google アナリティクス認定資格がありますので、無料でGA4を学びたい人は、Google アナリティクス認定資格を勉強しましょう。
ネットマーケティング検定との違い
ウェブ解析士がいらない場合の類似資格3つめはネットマーケティング検定です。
ネットマーケティング検定は、マーケティング担当者を中心に、正しいマーケティング知識を持ち、最も効率の良いマーケティング活動が実施できる人材を育成する目的で作られた民間の検定で、株式会社サーティファイが運営しています。
ネットマーケティング検定の特徴 | |
---|---|
受験料 | 6,200 円(税込) |
試験開催回数 | 例年2回(2月、7月) |
合格率 | 57.52% |
試験会場 | オンライン |
試験時間 | 80分 |
問題数 | 40問 |
回答形式 | 4択形式 |
試験結果の確認方法 | 試験後1か月を目処に合否通知メールでお知らせ |
ネットマーケティング検定の受験は、ウェブの基礎知識、プロモーションやファシリテートについて学びたい人におすすめします。
一方、ウェブ解析士は実務に役立つウェブ解析全般や、Google Analytics 4(GA4)を学ぶ人、未経験から資格取得したい人、上級ウェブ解析士などの上位資格の取得までしてキャリアアップを目指したい人におすすめの資格です。
自分の目的に合った資格を選んで、後悔のないチャレンジをしましょう。
ウェブ解析士はいらない?そんなことはない!
ウェブ解析士の資格がいらないなんてことはありません。
ウェブ解析士は下記のメリットがあるおすすめの資格です。
- 体系的に学べる
- 信頼性につながる
- ウェブ解析士協会の特典を受けられる
また、下記のいずれかの条件に当てはまる人が、ウェブ解析士の資格取得におすすめの人です。
- ウェブ業界に転職・ウェブ担当に異動した人
- 会社から資格取得を推奨されている人
- 上級ウェブ解析士を取得予定の人
メリットと、資格取得がおすすめできる人を自分に置き換えて、ウェブ解析士にチャレンジするか判断しましょう。
ウェブ解析士の資格取得が、あなたのキャリアアップに役に立つと判断できたら、ウェブ解析士認定試験の受験に向けて動き出しましょう。